288話 2018年の総括 

 

毎年100匹・100㎝のイトウを釣ることを目標にして5月から12月まで釣りをしてきた。2018年のシーズンは、通算2110匹からスタートした。冬の間にランニングなどで体を作って、原野を歩き回る態勢はできていた。

その結果は、514匹、624匹、715匹、817匹、913匹、1012匹、117匹と安定した釣果を得て、年間では102匹となった。8回目の年間百匹オーバーであった。1994年から2018年までの記録があるが、最初の年は45歳で、最後の年は69歳である。この間に体力は低下の一路たどるが、経験と知識は増加しつづけて、その結果がほぼ同様な釣果となっている。

2018年のイトウの体長は、90㎝級2匹、805匹、7010匹、6030匹、5018匹、4010匹、3016匹、2011匹である。102匹の平均体長は54.2㎝であり、通算2212匹の平均体長は50.8㎝であった。不思議なことに各年の平均体長もほぼ50㎝なのである。

私は最近では午後から釣りをはじめることが多いが、イトウが釣れた時間を見ると、5時から14時まで、11時と12時帯を除いて、ほぼ均等な釣果を得ている。15時以降は激減しているのは、その時間帯にはもう釣りを止めているのである。

水温とイトウの釣果をみると、11℃から18℃にかけて15℃をピークに突出していることが分かる。この温度帯ならコンスタントに釣れるが、全釣果の水温分布をみると0℃から25℃まできれいな正規分布を描くのが面白い。

 天気では、曇が51匹、快晴34匹、晴10匹、雨7匹となった。釣り師が水中から見づらい曇がよいのは間違いない。

 河川別にみると、A川が51匹、N20匹、B19匹、D7匹、C5匹である。近年はこの5河川で釣ることがほとんどで、あまり遠征をしていない。どの河川も最近ではイトウが激減するような河川工事が行われていない。

 私はルアーマンで、ほとんどハードルアーを使用している。RANGE VIB75匹、DDPanish19匹、Metal Vib3匹、MM133匹、FLITZ28g1匹、Slide Vib1匹である。ルアーは各人好みがあるので、なんでも構わないのだが、イトウは川底にいるので、基本的に深く沈むアイテムでないと釣果には恵まれない。フックはシングル、ダブル、トレブルを釣り場の状況によって使い分けている。

 最近のイトウ釣り師では、手製のルアー、フライとルアーの折衷の仕掛け、ソフトルアーなど凝った仕掛けを駆使して、釣果をあげている人もいる。私は不器用で、新しい疑似餌の研究もしていないので、ごく普通のオリジナルなルアーを使っている。宗谷のイトウはそれほどスレていないので、旧態依然とした私のルアーにも食いつくのだ。 

 近年、サクラマス、カラフトマス、シロサケの海のルアー釣りは人気を博しているが、一方で川のイトウ釣りは不人気のようだ。イトウ釣りはなかなかポイントが分かりづらいこと、めったに釣れないこと、孤独な釣りは苦手な釣り人が多いことがその理由だろうか。しかし、孤独に、原野を歩いて、あちこちを探り、やっと1匹に巡り合うことがイトウ釣りの醍醐味であると私は考えている。