197話  2011年のイトウ釣り


 2011年は釣り師・高木知敬にとってとてもいい年になった。100匹・100pの両方をやりとげることは叶わなかったが、94匹釣って100pをその中に含めることができたからだ。数も大物も釣るというオーソドックスなイトウ釣りの実現をその数字が示していた。

 2011年の釣りを回想してみよう。

 5月はこのところあまり釣果に恵まれなかったが、ことしは中流域を早朝に歩いて、11匹を得た。イトウの大きさはバラバラであったが、ササ濁りの川の広大な範囲を歩きのびのびと竿を振った。

 6月には23匹を釣った。月間で20匹を超えたのは年間93匹を釣った2008年以来であった。なんといっても1日の早朝に97pの大物がドカンと来たのが大きい。この1匹ですっかり調子に乗ってしまった。

 7月は17匹であった。サイズは83pから21pまでまちまちであったが、Sugar 2/3 deepという中層を泳ぐルアーでほとんどを釣った。

 8月になると川の水温が一気に上昇し、ほとんど20℃を超えた。まったく釣れなくなった川を尻目に、1本の冷水の川だけがイトウを集めていた。釣果14匹のうち12匹がこの川で釣ったものだ。

 9月は雨が多く、釣り場探しに苦労をした。中旬以降は水温が最適温になったが、散ってしまったイトウを11匹拾い集めるようにして、13匹を釣った。ラクな釣りではなかった。

 101日に7年ぶりの100pがなんと増水した上流で出た。このモンスター1匹の大当たりで私は有頂天になり、その後秋の平日朝釣りもはじめた。その成果が879390pの大物であった。10月は例年失速するのに、ことしは朝釣りのおかげで11匹を叩き出した。

 11月は例年どおり釣れなかったが、いずれも上中流で稼ぎ、5匹となった。最後の1匹は雪景色の中で釣った58pであった。

 12月は週末が仕事で全部つぶれ、竿をふる時間がないまま、根雪となり、川が凍結した。両岸から凍結して中央に開水面が残るという絵になる冬の川を釣り歩くことはできなかった。

 イトウの体長は、100pが1匹、903匹、807匹、7016匹、6015匹、5012匹、4013匹、3010匹、2017匹で、合計94匹となった。平均は54.1pである。釣ったイトウを仮に縦に並べてみると5087pとなり、50mを超えた。50m超えは、18年間の記録で4回目となる。

 イトウを釣った川はたった5本の河川でしかない。私のホームリバーは別格として、ひさしぶりに22匹も釣ったドル箱川が出現した。あと2本ドル箱川を作れたら年間100匹はらくにクリアできる。

 使用ルアーの上位5傑は、@Sugar 2/3 Deep ADrift Twicher BDDPanish 95 CMM13 DSumari D90Fであった。私はカラーを塗り替えたりはしないが、フックは交換してチューンアップしている。ソフトルアーでの釣果はなかった。

 さて2012年はどんなイトウ釣りができるだろうか。オフの冬にさまざまな構想を練ってまた川に立ちたいとおもう。